2023 .7.3

【Wireless Japan×WTP】ケーメックスONE謹製! 独自仕様のMoxa無線LANデバイス「KSシリーズ」の魅力とは?

 

5月24日から26日までの3日間、東京ビッグサイトにて無線機器の祭典「Wireless Japan×WTP(Wireless Technology Park)」が開催されました。弊社も台湾の産業用ネットワーク機器メーカーMoxaの新製品を中心に出展しました。

 

堅牢な産業用無線用途に使われる3つのLAN製品を出展!

今回の展示の目玉は、何と言ってもMoxaの無線LANデバイス「AWKシリーズ」の新製品です。AWKシリーズの大きな特徴は、ローミングにあります。コントローラが不要で、3ステップで簡単に設定でき、150msという超高速でローミングが可能です。これにより、たとえば、工場内を高速で走り回るAGV(無人搬送車)のスムーズな通信を実現します。実際に、Moxaの専用ソフトウェア「Turboroaming analyzer」によって、高速にAPを切り替えている様子を可視化したデモも行われました【★写真1】【★写真2】【★写真3】。

 

【★写真1】高速ローミングのデモ。Moxaの無線LAN製品は「TurboRoaming」と呼ばれる機能を備え、150msという超高速でAPを切り替えられる。

 

 

【★写真2】Moxaの専用ネットワーク分析ソフト「Turboroaming analyzer」によって、高速にAPを切り替えている様子を可視化。近くにあるAPの電波強度および、ローミングしたタイミングを確認する事ができます。

 

 

【★写真3】こちらはMoxaの専用管理ソフト「MXview」。無線LAN機器の接続構成が視覚的にわかる。クライアントがどのAPと接続されているのか一目瞭然だ。

 

今回は、新しくラインナップに加わったデュアルバンドの無線クライアント「AWK-1151Cシリーズ」(イーサネット×1)、AP(アクセスポイント)/ブリッジ/クライアント「AWK-3252Aシリーズ」、および上位機種「AWK-4252Aシリーズ」(いずれもイーサネット×2)の3タイプを展示しました【★写真4】【★写真5】。これらは、上記の従来からの特徴に加え、WiFi5とWPA3に対応したことでより高速かつ安全な通信の構築に貢献します。

 

【★写真4】WiFi5、WPA3に対応する、デュアルバンドの無線クライアント「AWK-1151Cシリーズ」(写真左)と、AP/ブリッジ/クライアント「AWK-3252Aシリーズ」(写真右)。いずれも屋内用だ。

 

 

【★写真5】AWKシリーズの上位機種となる「AWK-4252Aシリーズ」。過酷な環境にも耐える堅牢かつ耐衝撃、耐振動性能に優れた構造で、屋外での使用に適している。

 

ケーメックスONE独自仕様の無線機器

もう1つの目玉は、ケーメックスONEオリジナル仕様の無線LAN機器「KSシリーズ」です。KSシリーズは、現場のお困りごとを解決すべくお客様の声をより一層反映させた製品で、Moxaの標準品にはない機能が盛り込まれており、他社では手に入らないものです。さまざまな独自機能を備えていますが、今回はその中から以下の4つの機能をご紹介します【★写真6】。

 

【★写真6】ケーメックスONEのMoxa製品の差別化のポイント。弊社だからこそ実現できる、独自機能を盛り込んだ「KSシリーズ」がお客様に好評だ。

 

①AP間通信(AP側の機能)

通常、APは有線LANに接続されることでバックボーンネットワークを構築しますが、KSシリーズではこのAP間の接続を無線化することができます。

 

②信号強度自動判定&切断機能(AP側の機能)

AP/クライアントがMoxa同士の場合はローミング機能を使うことができますが、ローミング機能を有していないノートパソコンやタブレット、ハンディターミナルなどは現在繋がっているAPの電波が完全に届かなくなるまで弱い電波での接続を維持してしまいます。KSシリーズでは一定の信号強度を下回ったクライアントデバイスはAP側から接続を切る機能を搭載しています。これにより、電波が弱くなるとAP側から切断されるため、ノートパソコンやタブレット、ハンディターミナルでも電波状況に応じたAPの切り替えが可能になります。

 

③最大接続クライアント数の判定(AP側の機能)

1つのAPに接続されるクライアントの数を判定して制限する機能です。APへの接続数が多い場合、接続台数制限を利用してクライアントの接続先を分散させることで、1台のAPばかりに接続が集中してしまうことを避けることができます。これにより処理の分散、帯域の分散が可能になります。長期間効率的に安定したネットワークを運用するには必須の機能と言えます。

 

④自動再起動(クライアント側の機能)

クライアントを自動で再起動する機能です。無線LANで通信していると、原因不明の通信エラーが出ることがあります。そこで電源を切ってリセットし、初期化する際に用います。この機能はクライアントのIPアドレスにPingを打ち、一定時間に反応がなかった場合に(死活監視)、クライアント側をリセットするという仕組みです。クライアントの再起動には1分弱程度の時間が必要となるため、オプション機能として機器ではなく無線LANチップセットの再起動を選択することも可能です。その場合、今の接続を切ってイチから接続する動きになるため、数秒程度で通信が再開されます。

 

無線LANだからこそ、障害時のリカバリやセキュリティが大事

この他にもブースでは、GbEマネージドスイッチや、OT側の無線ネットワークのセキュリティリスクから機器を守る仕組みも紹介しました。「EDS-P506Eシリーズ」は、最大60W/ポート×4の内蔵PoEとGbE×2の計6ポートを備えたマネージドスイッチで、Moxa独自の機能として、250台までのネットワークにおいて障害が発生したときに、通信を高速復旧できる「Turbo Ring」と「Turbo Chain」をサポートしています【★写真7】。

 

【★写真7】計6ポートのGbEマネージドスイッチ「EDS-P506Eシリーズ」。独自の「Turbo Ring」と「Turbo Chain」をサポートし、障害時に通信の高速な復帰と切り替えができるので安心だ。

 

無線セキュリティでは、Moxaの管理ソフト「MXview」が活躍します。MXviewは無償で提供されますが(管理台数によっては有償)、ネットワークの異常を瞬時に検出し、国際標準のIEC 62443-4-2 SL2に準拠したセキュリティレベルを可視化することが可能になります【★写真8】。

 

【★写真8】専用管理ソフト「MXview」ならば、国際標準のIEC 62443-4-2 SL2に準拠したセキュリティレベルを可視化。色によって現在のセキュリティレベルを直感的に把握できる。

 

また、Moxaの「セキュリティダッシュボードコンソール」によって、ネットワーク上のデバイスを効率的に一元管理し、リモートでトラブルシューティングを行えるため、保守管理コストを削減できます。このようにMoxaの無線LANソリューションは優れた機能面だけでなく、運用保守やセキュリティ面にも十分に配慮されているのです。ご興味をお持ちの方は、ぜひ弊社営業までお気軽にお問い合わせください。

 

また、今回の展示会に合わせてMoxa本社から無線デバイスの開発責任者が来日しました。特別インタビューも敢行しましたので、こちらは後日あらためてご紹介します【★写真9】。

 

【★写真9】Wireless Japan×WTP、ケーメックスONEの出展ブースにて。弊社のMoxa担当プロダクトマネジャ(写真右)と、Moxa本社の無線デバイス開発責任者(写真左)。

 

コラムで紹介されている製品はこちら

産業用 IEEE 802.11a/b/g/n/ac ワイヤレスAP/ブリッジ/CL
AWK-3252Aシリーズ

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産業用 屋外向け IEEE 802.11a/b/g/n/ac ワイヤレスAP/ブリッジ/CL  AWK-4252Aシリーズ

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産業用 IEEE 802.11a/b/g/n/ac ワイヤレスCL
AWK-1151Cシリーズ

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4+2Gポート PoE+ギガビットマネージドイーサネットスイッチ
EDS-P506Eシリーズ

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産業用ネットワーク管理ソフトウェア
MXview

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産業用ネットワークセキュリティマネジメントソフトウェア
セキュリティダッシュボードコンソール

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