2017 .11.8

SCF2017に出展するMOXAの目玉製品を教えます!

クラウド経由で遠隔地のマシンやPLCを安全に一元制御・管理できる「Moxa Remote Connect」

来たる11月29日から12月1日までの3日間、東京ビッグサイトにて開催される「SCF2017/計測展2017 TOKYO」に、弊社ケーメックスも出展しますので、今回は特別篇をお届けしたいと思います。

本イベントは、オートメーションと計測の先端技術が集結する総合展として催されるものですが、今回は「~IoTで未来を拓くものづくり新時代~」がコンセプトになっています。前回のコンセプト「第4次産業革命~つながる化~」を継承しつつ、「ものづくりIoT」の概念から、ユースケースや実践へと進化させるという目的があります。

ケーメックスでは、この「つながる化」という観点から、工場などで利用されるIIoTの無線技術として、Moxaの新製品を中心に展示する予定です。ここでは目玉となる2つの展示内容についてご紹介しましょう。

まずひとつ目は「Moxa Remote Connect」(以下、MRC)です。これは簡単にいうとクラウドサービスを利用したリモート接続ソリューションです。Microsoft Azure、またはAmazon EC2(AWS)をお客様が契約すると、自社オフィスからクラウド経由で、遠隔地にあるMoxaのPnP VPNクラウドゲートウェイにアクセスして、そこから工場などの各種装置を一元的に制御と管理が可能になります。

通常では遠隔地の装置などにアクセスするときは、まずセキュリティを確保するために個別にVPNを張る必要があり、それなりに専門知識と手間がかかっていました。

一方、MRCの場合は、クライアント側の管理者などが、Windowsベースの専用アプリケーションを使い、クラウド上のMRCサーバ(集中化VPN接続管理ポータル)にアクセスし、そこから遠隔地のMRCゲートウェイを介して、リモート機器やPLCなどにアクセスするという仕組みです【★写真1】【★写真2】。

【★写真1】クラウドサービスを利用したリモート接続ソリューション「MRC」の構成図。

【★写真2】遠隔地側に設置するPnP/VPNクラウドゲートウェイ。USBポートから設定情報を吐き出して保存し、他に転用できる。

MRCには3パターンの操作モードがあり、たとえば1対1ではリモートメンテナンスを行ったり、1対多ではシステム監視とプロセス制御を実施したり、多対多では遠隔データを取得するといったことが行えます【★写真3】。

【★写真3】1対1、1対多、多対多の3つの操作モードに対応し、さまざまな制御や管理が可能。

子機側にNAT機能を持たせた無線AP/ブリッジ/クライアントも出展!

もうひとつの目玉は、IEEE 802.11n(a/b/g/n)に対応するMoxaの産業用無線AP/ブリッジ/クライアントの新製品「AWK-1137Cシリーズ」【★写真4】と、同様の「AWK-3131Aシリーズ」および「AWK-4131Aシリーズ」の出展です。これらは、いずれも以前ご紹介した「AeroMag機能」を採用しており、基本的なWLANセッティングをエラーフリーで容易に実現できるという特徴があります。

【★写真4】新製品の産業用無線AP/ブリッジ/クライアント「AWK-1137Cシリーズ」。子機にNAT機能を有する。このほか「AWK-3131Aシリーズ」および「AWK-4131Aシリーズ」もNAT機能を備えている。

さらに、本製品には「Client-Router Mode」がサポートされており、子機側(クライアント側)に、いわゆるNAT機能を持たせています。これにより、遠隔地の工場LANの配下にある複数の各種装置やPLCのIPアドレスにNATをかけられるようになります。

何が便利かというと、各種装置の初期設定を行う場合などです。通常、デフォルトでは機器のIPアドレスは同一で出荷されます。そこで、これらの機器に一括設定を行う際に、本製品を設置しておくと、NAT機能によってIPアドレスを自動変換してくれるため、いちいち個別に装置のIPアドレスを割り振る必要がなくなり、設定の手間が省けるのです。

こちらのデモは、IPアドレスが同じ複数のクライアントPCをイベント会場内に設置し、無線AP/ブリッジ/クライアントからNATをかけて、同一IPアドレスの機器に対する通信を行う様子をご覧いただく予定です。ぜひケーメックスのブース(ブース番号1-06)にお越しいただき、先進的なMoxa製品の威力をご堪能ください。