2021 .2.12

Moxaの無線ソリューションがAGVとAS/RSに最適な理由とは?(後編)

AGVよりも耐環境性が重要! AS/RS(自動倉庫)の無線装置

こんにちは。前回は、コンピュータで高度に制御された工場内の無人搬送車(AGV)や自動倉庫(AS/RS)の概要と、そこで使われるMoxaの産業用無線ソリューションについて解説しました。

Moxaの無線技術の特徴は、大規模エリアで数百台ものAGVを稼働する案件に対応できる点です。前編では具体的な製品として、150msの高速なローミング、電源変動の安定化やノイズ耐性に優れた「AWKシリーズ」を紹介しました。

さらにMoxaの標準仕様品以外に、ケーメックスONEが独自の特別仕様をMoxa製品に盛り込んでもらい、 よりAGVやAS/RS用途で使いやすくした「KSモデル」(ケーメックスモデル)をご用意しているところまでご説明しました。

 

今回のコラムでは、このKSモデルと、前回触れていないAS/RSに関する無線通信について解説しましょう。AS/RSは、AGVとは異なる通信環境の考え方が求められます。というのも、AGVが走行する環境は基本的に常温の環境です。しかし自動倉庫のなかには、低温な冷凍倉庫が相当あります。そうなると、環境温度も-20℃~-30℃は当たり前の世界になるのです。

したがってAS/RSの場合は、ワイヤレス通信機器も耐環境性に優れたものでなければなりません。通常製品の場合は、低温限度はせいぜい-20℃ぐらいまで。しかしMoxa製品は-40℃~+75℃と非常に幅広いレンジで使用でき、マージンを取ることができる点が大きな特徴になっています。

Moxaはこのような耐環境性が非常に評価されており、シベリアのガスプラントや、中東の油田など、極寒や熱帯のような過酷な環境での採用実績が豊富です。

 

ケーメックスONEならでは! KSモデルで遮蔽物があるAS/RSでも安定通信を実現

次に考慮しなければならない点は、AS/RSはビルディングのように壁がそびえ立つ構造物であるということです。そのため場所によっては、通信状況が悪くなってしまうことがあります。

そこで「MIMO」(multiple-input and multiple-output)が効いてきます。MIMO自体は枯れた技術ですが、AS/RSの悪条件によって、電波が反射することを逆手にとり、MIMOの複数アンテナで電波を拾って通信品質を向上させることが可能です。

ケーメックスONEの無線通信ソリューションは、MIMOのアンテナとして「指向性アンテナ」と「オムニアンテナ」の2種類を用意しています。これにより電波を受けやすくなる配置と角度を調整し、安定した受信が行えるのです。

一方、他社の海外製品では、ここまで対応しているケースはほとんどありません。私たちは専用アンテナを選定し、技適認証を取ったうえで、AS/RSやAVGの国内メーカーに向けた安定した調達体制を整えています。

 

これが私たちがご提案する「KSモデル」と呼ばれる製品です。KSモデルは、従来のAWKシリーズが持つ電源変動の安定化やノイズ耐性に加え、さらにAGVやAS/RSに最適化された対応が施されており、電波の受信が安定します。

なぜこのKSモデルが各メーカーに人気なのかというと、メーカー側でアンテナなどの技適認証を取ることは非常に大変で、コストもかかるからです。そこで我々が顧客ニーズに応えて技適認証を取り、調達も含めて安心してご利用いただけるよう便宜を図っています。

 

ケーメックスONEでしか手に入らない! 親機&子機のKSモデルの主な機能とは?

KSモデルは、電波の安定受信機能が追加されただけではありません。たとえば前編でご紹介した子機のAWK-1131Aには、KSモデルとして「AWK-1131A(KS)」【★写真1】が用意されています。この製品にもケーメックスONE独自の機能が下記のように盛り込まれています(※印は開発中)。

・2.4GHz/5GHz間のローミング
・電波強度(閾値設定)による自動切断※
・WEBコンソールの日本語化※

【★写真1】子機向けのエントリーモデル、AWK-1131AのKSモデル。ケーメックスONE独自機能として、多CHローミングや2.4GHz/5GHz間のローミング機能などがある。

 

なお、AGVは無線ソリューションを搭載する手ごろなサイズ感が重要になるため、よりコンパクトな最新モデル「AWK-1137C(KS)」が発売されています。こちらもぜひご覧ください。

 

またもちろん、親機となるAWK-3131AにもKSモデル「AWK-3131A(KS)」【★写真2】が用意されています。

【★写真2】親機として使用することができるAWK-3131AのKSモデル。ケーメックスONE独自機能として、AP間通信機能(WDS)などがある。

 

こちらはAPのカバーリングが広く、1APあたりの最大接続数が100クライアント、常時通信の対応数が60クライアントです。他社製品と比べると同じエリア内でAGVを多く稼働することができます。こちらにも以下のようなKSモデルの独自機能が備わっています(※印は開発中)。

・AP間通信機能(AWK同士のExtention Mode)※
・WEBコンソール画面の日本語化※

 

このほか、MOXA製品は海外認証も万全です。米国(FCC)や欧州(CE)などの海外認証を幅広く取れているだけでなく、東南アジア向けの特殊な認証取得にも、ケーメックスONEで対応します。

たとえ台数が少なくても、ご相談いただければ、案件ベースで取りまとめて取得するように努力しています。実際に最近ではタイにおいて独自認証を取りました。そういったサポート体制も、我々の強みの1つといえるでしょう。

 

コラムでご紹介したAGVやAS/RSに関するケーメックスONEのソリューションは、来月愛知で開催される国際物流総合展で実際にご覧いただくことが可能です。
ご招待券をお送りしておりますので、お気軽にお問い合わせください!

 

コラムで取り上げた製品についてはこちら

製品 Moxa
産業用無線AP/CL
AWK-1131A(KS)シリーズ
Moxa
産業用無線CL
AWK-1137C(KS)シリーズ
MOXA
産業用無線AP/CL
AWK-3131A(KS)シリーズ
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