2017 .12.5

【特別篇】鉄道で利用できる通信機を大紹介! 鉄道技術展2017で注目を浴びたMOXA製品とは?

国内の新型車両で使われているMOXA製品や、これから登場する新製品などを大紹介!

さて今回は、11月末に幕張メッセで開催された「第5回 鉄道技術展2017」に出展したMOXA/ケーメックスブースの様子についてご紹介しましょう【★写真1】【★写真2】。

【★写真1】初日の会場直後に入ったにもかかわらず、かなり来場者でにぎわっていた。今年で5回目の鉄道技術展だが、年々その規模も大きくなっているという。

【★写真2】こちらはMOXAの展示ブース。スマート鉄道のための統合IPソリューションにフォーカスして、同社のユニークな製品を紹介。

MOXA製品は、産業用通信機器として幅広い分野に対応していますが、なかでも特に鉄道・バス関連で非常によくご利用いただいております。これらの分野は、人命を運ぶ重要な輸送機関です。そのため何よりも安全性が求められます。そこでMOXA製品は厳しい規格をクリアした独自の製品を揃えております。

さて今回の鉄道機器展2017ですが、MOXAブースでは、スマート鉄道のための統合IPソリューションをご紹介させていただきました。MOXAの製品群を導入すると、インテリジェントな無線車両間接続や、ミリ秒レベルの高速なイーサネットの冗長化や、WLANローミングを実現できます。

具体的には「車上旅客向けサービスおよび監視システム」「地車間(または地上-車上間)無線通信」「駅および指令所間の通信バックボーン」というように、MOXA製品が活躍する3つのゾーンに分けて、それらの連携機能についてご紹介しました【★写真3】。

【★写真3】さまざまなMOXAの鉄道向け製品群を、適用される3つのゾーンに分けて紹介した。このほかに新製品も展示。

まず「車上旅客向けサービスおよび監視システム」は、主に車上サービスを実現するものです【★写真4】。たとえば、MOXA製品によって、車内の様子をIPカメラで視たり記録したり、次駅に着く前、あるいは到着時に、車内のデジタルサイネージで、旅客情報を知らせることができます。ここで使われるイーサネットスイッチや車載NATルータなどの製品は、鉄道車両に搭載するための規格「EN50155」にすべて準拠したものです。

【★写真4】「車上旅客向けサービスおよび監視システム」のゾーン。主にIPカメラ監視や表示システムなど、車上サービスを実現するためのソリューションを紹介。

空調、振動センサー、バッテリ、ドアなどのデータは、モジュール型プログラムコントローラ「ioPAC8600」に接点情報として取り込まれます。こういった情報を収集し、ハブを経由して、PC側で制御したり、あるいはIEE802.11n無線アクセスポイント(AP)/クライアント(CL)「TAP-213-T」にて、地上局に飛ばすことも可能です。このAPは電車の屋根裏に置くことが多いため、防水加工が施されています。

次の「地車間(または地上-車上間)無線通信」は、走っている電車と地上局を接続する各種通信機器群を紹介しています【★写真5】。地上側に設置されたオプションの産業用無線LAN(ワイヤレス)アクセスコントローラ「WAC2004」【★写真6】は、APを高速に切り替えるための(ローミング)コントローラです。通常はMOXAのターボローミングにより150~300msと高速で通信を切り替えられますが、さらに本コントローラを使うと、50msという超高速でローミングを実現できます。

【★写真5】「地車間(または地上-車上間)無線通信」のゾーン。高速ローミングを実現する無線LAMアクセスコントローラなど、走行する電車と地上局をつなげる通信機器群を紹介。

【★写真6】オプションの産業用無線LAN(ワイヤレス)アクセスコントローラ「WAC2004」。この装置を使うと、50msという超高速でローミングを実現できる。

具体的なデモとしては、無線LANのアンテナ部分にプログラマブルアッテネータを設置し、通信アンテナからの電波強度に強弱をつけることで、疑似的にアクセスポイントを切り替えるように工夫しています。つまり電車が高速に走ってAPを切り替えていくイメージをエミュレートしているわけです。

「駅および指令所間の通信バックボーン」【★写真7】では、車上と地上の通信データを駅や指令所に送るために、モジュール型スイッチングハブ「IKS-6728A-PoE」などを各所に設置し、大きなバックボーンとなるリングネットワークを構築しています。このネットワーク状況を一元的に監視するのが「MX View」です【★写真8】。画面にネットワークのトポロジーを表示し、もし機器が壊れたり、通信が途切れて障害が発生すると、その部分を特定して表示してくれます。

【★写真7】「駅および指令所間の通信バックボーン」のゾーン。車上と地上の通信データを駅や指令所に送る各種通信装置とネットワーク管理ツールを紹介。

【★写真8】ネットワーク状況を一元的に監視するツール「MX View」。画面にトポロジーが表示され、障害が起きると、すぐに場所を特定して表示してくれる。

国内の新型車両の軌道モニタリングシステムに、MOXAの「AWK-3131A-RTGシリーズ」が採用されています。ご興味のある方は是非お問い合わせください。

今回の展示では、これから登場する予定の新製品もいくつか紹介させていただきました。これらもEN50155やIRISの認証を受けているため、安心して鉄道用に利用できます。

主な製品について簡単に触れますと、従来と形状が異なる8スロット×3のモジュール型スイッチングハブ「PT-G7828 Gigabit Modular Managed Switch」、車上用の超小型スイッチングハブ「TN-G6512 Series Industrial Ehernet Gigabit/PoE Switch」、車上無線機の小型版「TAP-125 IEEE 802.11a/b/g/n/ac」、WAN×3を搭載した車載用PC「UC-8580 computing platform with multiple WWAN port」、PoEに正式対応したマネージドスイッチ「EDS-P506E-4PoE+Managed Ethernet Switches」の5製品です【★写真9】。

【★写真9】これから登場するMOXAの5機種。期待の新製品がラインアップに加わります! ぜひご期待ください。

このほかアイテック阪急阪神ブースの一画を間借りして、MOXAの鉄道システム用IPソリューションとして、車両間通信無線接続のデモも実施しました【★写真10】。

【★写真10】アイテック阪急阪神ブースの一画で、MOXAの鉄道システム用IPソリューション。

ここでは、以前コラムでも登場した「ACC機能」(Auto Carriage Connection)【★写真11】について紹介しました。ちなみにACC機能とは、車両組み替え時に、親機か子機かを判別し、自動でWLANを再構成してくれる便利な機能です。

【★写真11】車両組み替え時に、親機か子機かを判別し、自動でWLANを再構成してくれる「ACC機能」の紹介。

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