2017 .9.27

産業用コネクタ市場の動向から予測!今後求められる要素技術とは何か?(その2)

なぜ小型丸形コネクタのニーズが高まっているのか?

前回からコネクタ市場のトレンドを予想しつつ、数年後に求められる要素技術について考察しています。今回は、丸形コネクタ市場とその技術について考えてみましょう。

従来まで丸形コネクタといえば、MIL規格のMSコネクタ(MIL-DTL-5015準拠)が主流でした。MSコネクタは軍用規格なので、耐振・防滴・防油など、耐環境性に優れ、堅牢な構造を有しています。そこで、FA、ロボット、自動車や鉄道などの車両、屋外機器での利用が伸びています。

ただし構造上の理由から、どうしてもサイズが大きくなってしまうため、MSコネクタに代わる小型丸形コネクタの需要も同時に伸びてくるものと予想されます。

特に、FAやロボット関連では、小型・高密度化によって、ケーブルの結線や配線の作業が煩雑になるため、モジュール化されたコネクタの需要も求められています。また今後は、屋外に設置された監視カメラなどのデータをLANで伝送するために、防水・防塵性を備えた丸形コネクタが重要になるでしょう。

車両分野では、昨今の自動車のEV化や自動運転の流れのなかで、信号を高速伝送したり、大電流を流したり、低背化に対応するコネクタも必要になってきています。このように新しい市場ニーズの形成により、ケーメックスでは小型丸形コネクタの需要が増えてくると考えています。

そこで今回ご紹介したいのが、以前に何度か本コラムで登場しているODUの「ODU MINI-SNAP®」【★写真1】です。

【★写真1】新規市場ニーズに応えるプッシュプルタイプのミニチュア丸形コネクタ「ODU MINI-SNAP®」。

ODU MINI-SNAP®は、プッシュプルタイプと呼ばれるコネクタです。プラグとレセプタクルを差し込んだ際にロックがかかりますが、プラグを指で引くとロックが解除される構造を持っています。勘合時にケーブルを引っ張っても、内部のロッキングフィンガー(爪)が溝に食い込むため、コネクタが抜けることはありません【★写真2】。

【★写真2】プッシュプル方式の構造。上が非勘合時、下が勘合時。勘合時にはロッキングフィンガー(爪)が溝に食い込み、コネクタが抜け落ちない仕組み。

小型サイズなので、コネクタの取り付けスペースが制限されており、手が入りづらい狭所な場所にも適しています。金属製のODU MINI-SNAP®は00~6までのサイズをそろえています。動力用や信号用、データ用、流体用など多彩な対応が可能で、防水性に優れたIP保護等級(~IP68)の製品もご用意しています。

最近では海外に製品を輸出する際には、UL規格やRoHS対応の部品を使うことが求められるようになりました。UL規格は、米国やカナダで国家規格として認定されており、特に輸出時には重要です。

また環境問題への配慮から、RoHS対応の問い合わせも多くなってきました。鉛、カドミウム、六価クロムといった有害物質を使用しない製品や部品がますます求められる傾向にあります。ODU MINI-SNAP®は、これらの規格にも対応しています。

MSコネクタに代わる小型で使い勝手のよいODU MINI-SNAP®に、ぜひご期待いただければと思います。

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