2023 .10.6

本邦初公開!自動化検査ラインを簡単かつ素早く立ち上げるODU-MAC® MDI(モジュール式ドッキングインターフェース)

高品質なコネクタを開発/製造/販売するドイツ屈指の老舗メーカー、ODU。約9万種類を誇る同社のコネクタの中でも特に人気が高いのがモジュラー型の角形コネクタ「ODU-MAC®シリーズ」 (White-line/Silver-line)です。今回は、それらのコネクタを自動検査ラインに組み込む際に役立つ最新情報を紹介したいと思います。

 

検査ラインの自動化に貢献するODU-MAC®シリーズとは?

本題に入る前に、まずODU-MAC®シリーズについて簡単におさらいしておきましょう。同シリーズには、自動着脱と手動着脱用のハウジングがあり、そこに多種多様なモジュールをレゴブロックのように組み合わせて、1つのコネクタとして集約が可能です。また、着脱回数10万回を保証している点も大きな特長です【★写真1】。

 

 

【★写真1】ODUーMAC®シリーズ (Silver-lineとWhite-line) 。写真は自動着脱用ハウジングと手動着脱用ハウジング部品を分解した図。

 

 

White-line/Silver-lineは、2.54mmピッチを1ユニットとし、信号/動力/大電流/高電圧/同軸/アース/エアー/流体/光ファイバー/高速通信など、計13種類のモジュールが用意されています。それらをコネクタへ集約する際は、最大2.54mm×60ユニット、152.4mmまで拡張することができます【★写真2】。

 

 

【★写真2】Silver-lineとWhite-lineのモジュールの一例。ここに示された信号/動力/大電流のほか、高電圧/同軸/アース/エアー/流体/光ファイバー/高速通信なども用意。

 

 

ODU-MAC®シリーズによる自動着脱の採用事例で最もわかりやすいものの一つに、コンベア上に流れる製品や部品の電気的な検査が挙げられます。たとえば、下図のようにODU-MAC®のピン配列を信号と電源(動力)で共通化することで、同一ステーションで効率よく複数の検査が行えるようになります【★写真3】。

 

【★写真3】ODU-MAC®シリーズのラインへの適用事例。ピン配列を共通化することで、同一ステーションで複数の製品の検査が行える。

 

ODU-MAC®のインターフェースで自動検査ラインを迅速に構築!

さて、今回ご紹介するのは、このODU-MAC®を使った電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(PHV)の試験ラインなどに最適なモジュール式ドッキングインターフェース(以下、MDI)です。EVのラインでは、大電流ラインと信号ラインを組み合わせた検査が行われます。そこで、ODU-MAC®シリーズでは、これらのシングルピンを組み合わせて、ドッキング専用インターフェースとして自動化ラインに組み込んで使えるように設計したものがリリースされました【★写真4】。

 

【★写真4】今回発表したODU-MAC®用のモジュール式ドッキングインターフェース。EVやPHVの試験ラインなどに最適。

 

このMDIの導入により、EVまたはPHVのバッテリー試験における検査アプリケーションや、気候テストチャンバーによるエージング試験などのドッキングシステムを容易に構成できるようになります。ドッキング時にXY方向に±2mm、Z軸方向に3mm程度の位置ずれがあっても補正し、上手く勘合に導いてくれます。着脱回数は1万回まで保証しています。

 

MDIでは、標準ラインナップのODU-MAC®シリーズは12ユニットまでに対応し、信号用モジュールなどの取り付けが可能です。一方、大電流のシングルピンは公称電流が315A/500A/865Aのタイプがあり、公称電圧はDC1500V/AC1500V(ODU LAMTAC)となっています。使用温度範囲は、信号用コンタクトが-40℃~+125℃、大電流用コンタクトは+150℃と幅広いため、環境試験との組み合わせでも利用できるでしょう。

 

このMDIの活用法をご理解いただくために、弊社では以下のようなデモキットを用意しました。こちらはMDIをXステージに載せて左右にスライドさせてドッキングできるように工夫した装置です【★写真5】【★写真6】【★動画1】。

 

【★写真5】自作のMDIのデモ機。MDIをXステージに載せて左右にスライドさせて、繰り返しドッキングできるようにしたもの。

 

【★写真6】ガイドピンに沿って、ODU-MAC®が勘合していく。ドッキング時の位置ずれの許容範囲は、XY方向±2mm、Z軸方向3mm程度まで対応。

 

【★動画1】MDIを利用し、ODU-MAC®コネクタがドッキングを繰り返す模様。上手く勘合していることがご理解いただけるだろう。

 

このMDIのデモ機を実際に体験してみたいというお客様がいらっしゃいましたら、ぜひ弊社の担当までお気軽にご相談ください。全国津々浦々、どこでも馳せ参じますので、ご連絡いただければ幸いです【★写真7】。

 

【★写真7】九州最大級の産業見本市「モノづくりフェア2023」に、このMDIのデモ機が登場します。お楽しみに!

 

また、10/18(水)~10/20(金)までの3日間、マリンメッセ福岡B館で開催される九州最大級の産業見本市「モノづくりフェア2023」に弊社も出展します(ブース No.BS-39)。このデモ機も本邦初公開となりますので、ご興味のある方は、ぜひご来場ください。社員一同でお待ちしております!8月7日 (月)から開催されているオンライン展示会Onlineコネクト!にも出展しております。弊社のソリューションの概要をご紹介しておりますので、こちらより是非ご覧ください。

 

コラムで紹介されている製品はこちら

着脱回数10万回以上、モジュールタイプ手動着脱コネクタ

ODU MAC® White-line

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着脱回数10万回以上、モジュールタイプ自動着脱コネクタ

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